姉との秘密
そういえば、子供の頃、何か悪さをしたり、姉ちゃんを怒らせることをすると、罰だと言ってズボンを下げるよう命令されていた。
目の前でズボンを下げてオチンチンを出す。本当に罰なのか、実のところは怪しいものだったが、すると怒っていた姉ちゃんが急に静かになってくれたから、僕には小さな頬の火照りを味わうだけで、ピンチから脱出できるおまじないのような儀式になっていた。
中学校の制服を着た姉ちゃんに、なぜだか家の裏庭に連れて行かれてズボンをおろされたとき、初めてオチンチンがエレクトしてしまい、わけがわからず泣き出したことがあった。姉ちゃんは焦った様子で、
「大きな声ださないで」
と僕の口をふさぎ、そのままお腹のあたりに顔を抱き込むようにして僕を引き寄せた。ふっくらとした胸のあたりの柔らかさが生々しくて、胸がずきずきと鳴った。
あの頃と、姉ちゃんはまるで変わってなかった。僕はふと子供の頃の淡い胸のざわめきが、はっきりとした体の異変となって全身を熱く駆けめぐっていくのを意識した。
「早くしなさいっ!」
叱りつける声に子供のように首をすくめて、僕はひっと喉を鳴らした。
姉ちゃんは焦れた様子で目をギラつかせていた。
怒っているのか、それともエッチな罰を与える興奮なのか、まるでわからなかった。
姉ちゃんをまた怒らせるのではという恐怖心と、子供の頃の淡い胸の疼きを思い出してしまう体がちぐはぐに揺れ動き、僕は混乱状態のなかでジーンズを下げた。
大人になってから初めて姉ちゃんの前でズボンを下げた。子供のときとは違う、毛も生えて皮も剥けたチンチンを、半勃起の状態で見せてしまった。
情けないけど、僕は本当に泣きそうになった。姉ちゃんはアッと口のなかで小さな声をこもらせて、目を見開いて運転席から身を乗り出していた。
「ごめん、ちょっと……、なんだか、ヘンになっちゃって……」
何か言わないとおかしくなりそうで、僕は必死に弁明した。けれどチンチンは覗き込む姉ちゃんの視線を浴びて、グングンと亀頭を持ち上げていってしまう。
すると、さっきまで苛立っていた姉ちゃんが急にトーンダウンした。
それは子供の頃の罰ゲームとまるで同じ異変だった。違っていたのは、それだけで終わらなかったことだ。
「お姉ちゃんにオチンチン見せて、エッチな気持ちになったの? しかたない子ね、いいわ、そんなに恥ずかしがることないわ。もう大人なんだから、そうなって当然だもの」
姉ちゃんの口調は、取って付けたように気持ちのこもってないものだった。
まるで台本を読んでいるようで、けれどもその声は少しぎこちなくて、苛立って血走っていた目が妙に濡れて揺れていた。
「バカねえ、こっちいらっしゃい。お姉ちゃんがどうにかしてあげるから…」
言っている意味がわからなくて、僕はきょとんとしていたけれど、姉ちゃんの声は不自然に震えていた。
車に戻り、どうしてよいのかわからずにモゾモゾしている僕を、
「父さんたちには言っちゃダメよ」
と秘密めいた囁き声で見つめると、反り返るくらいに勃起してしまっていたチンチンを握り、いきなり股間に顔を伏せてしまった。
生暖かい口内粘膜と唇のヌメっとした感触が、脳天まで貫き、僕はまたヒッと喉を鳴らして首をすくめた。
姉ちゃんはタガが外れたみたいな勢いで茎をしごいては激しく僕の性器を吸い出し、またたくまに股間がカーッと熱くなった。射精を我慢できる心の余裕など、混乱していた僕には残っていなかった。
「あ、うそ、うそ!? 姉ちゃんそれ……」
物凄い勢いで頭を上下して、音を立てて亀頭を吸うイソギンチャクのような口に、腰がビーンと跳ね上がり、熱いものが体の奥から噴き上がった。
それを残らず姉ちゃんは飲み干してしまうと、同意の言葉を口にするでもなく、発狂したみたいに僕に襲いかかってきた。
シートを倒し、まだ腰がヒクついている僕の上にのしかかり、物凄い勢いで口にかぶりつき、貪り吸うようにキスをする。
唇を噛み切られそうなくらいの激しさでしゃぶられ、舌で口内粘膜を舐められた。精子の風味がむんと口に広がり、僕はめまいがした。
もう少しで窒息するかというところでバッと飛び起きた姉ちゃんが、血走った目を揺らめかせてあたふたとセーターを脱ぎ捨た。そのときの顔つきときたら、発情して理性を失った色魔といった形相だった。
ためらいもせずにブラジャーを押し上げると、母乳漏れ用のパットがポンと飛んで、ミルクタンクみたいにまん丸に膨らんだオッパイがボロンとこぼれ出た。
もとがけっこう大きい胸をしていたほうだったから、授乳期でパンパンに膨らんだオッパイは本当にミルクを満タンに溜め込んだ肉のタンクみたいで、ドーンと膨らんだ左右の肉球いっぱいに青い血管の筋をくっきりと透かしていた。白いタンクにまっ黒でせんべいみたいに大きな乳輪を広げていて、そこから親指の頭くらいに肥大した黒乳首をズーンとそびえ立っていた。
授乳期の乳房を生で見たことなんてこれが初めてだったから、僕は思わず息を飲んだ。なぜか体が強ばって、自分からアクションを起こす勇気もわかない。
先走ってハイになっていた姉ちゃんが、その巨大なタンクを下から持ち上げるようにしてムニュッとひねり上げる。黒い乳首から真っ白なミルクが精子みたいに吹き出て、一人でアアッと身をよじって震えたかと思うと、また覆い被さってくる。ヒッと声を上げてしまう僕の顔に胸を押し付けて、悲鳴を上げそうになる口に乱暴にオッパイを詰め込む。
「オッパイ吸いなさい。チューチューするの、早くうーッ!」
怒っているみたいなキンキン声で体を揺すって、乳首というか、ほとんどオッパイそのものを僕の口に入るだけ押し込もうとする。
姉の母乳を飲み
頭がおかしくなりそうだった。
さっきまでは深夜の峠の夜気で肌寒かったくらいなのに、体が内部からヒーターで加熱されているみたいに熱くて、胸の内側で心臓がドクドクと暴れていた。
姉ちゃんは持ち上げていた手でオッパイを搾り上げるようにして、ピュッ、ピュッ、僕の口に暖かいミルクを注ぎ込む。サラサラした薄い牛乳みたいな味だった。
もう一方の手で発射して萎えていた僕のチンチンを痛いくらい揉み込んで、
「強く吸うの、もっと強くう!」
そう切羽詰まった顔で叫ぶ。
僕は再び股間から巻き起こる快感に飲み込まれて、もうろうとした頭で姉ちゃんのオッパイを頬をへこませて力一杯に吸った。
口に広がる味気ないミルクが興奮剤みたいに僕をハイにさせた。姉ちゃんのミルクを飲むなんて、自分が変態男になった気分だった。
けれど、そんな行為に顔をひきつらせて興奮している姉ちゃんを見ていると、変質的なムードも熱い興奮へと変化していく。
フロントガラスから広がる街灯もない真っ黒い真夜中の山道が、この世で姉ちゃんと僕だけしかいなくなってしまったような錯覚に陥れる。
姉ちゃんは僕にオッパイを吸わせてオウ、オウウ、とおかしな唸り声を鳴らして、口元からヨダレの糸を垂らして瞳を濡らしている。
僕もチンチンを揉まれながら母乳を飲む異常さに理性が吹き飛び、乱暴な愛撫なのにチンチンは痛いくらいに勃起を復活してしまう。
すると姉ちゃんが泣き叫ぶような声を上げた。
「あー、もう我慢できないっ!」
ゆったりとしたワークパンツを狭い車内で腰を折り曲げるようにしてあたふたと腰から引っ張りさげ、つま先から抜き取り、下半身裸になって僕のチンチンにまたがった。
ルームランプの小さなオレンジの明かりが、子供を産んでむちむちと太くエロく超えた姉ちゃんのラインを浮かび上がらせる。もうしっかり熟れ始めた三十女の下半身だった。
下腹のあたりだけが妙にたるんでいて、目を向けるのが悪いような気がして、僕は無意識のうちに視線を低い天井に向けた。
けれど姉ちゃんはそんなことなどおかまいなしで、ただソレをするのが生きている目的みたいな感じで僕のチンチンを掴み、自分からお尻を浮かせて亀頭をチュプッとアソコに押し込む。腰を落として根元まで熱く脈打っている粘膜の穴で飲み込んでしまった。
「はああああぁぁ……」
小さく顎をしゃくって血走っていた目を幸せそうに宙に泳がせる表情が、温泉につかって唸っているオバサンみたいに見えた。
大きく深呼吸するような息遣いが、そのまま僕のチンチンに伝わる。波打つミルクタンクに合わせて、姉ちゃんの熱い内臓も収縮を繰り返していた。
お尻を動かすと鳥肌が立つようなムズ痒さが発生する。それは大量の愛液とネバついた汁質のせいだった。
風俗で味わったローションにも負けない粘度で、初めからローションを仕込んでいたのかと思ったくらい、姉ちゃんの汁は濃かった。
それに子供を一人産んだばかりなのに意外と締まりが良くて、姉ちゃんが僕のチンチンを確かめるように下腹に力を込めてお尻を動かすと、溶けて崩れる寸前の生肉がネチネチとスケベな音を立てる。
結合部を見たら、マン毛にガードされた暗がりの奥で、やけに薄っぺらくて長いビラが出たり入ったりしていた。
「おう、おう、おううう!……」
姉ちゃんは宙の一点を見つめて、喉の奥から絞り出すような呻きを出す。お尻を振り下げるのに合わせてクンと顎をしゃくり、白い喉を波打たせ「おう!」と呻く。
それがやけにエロティックで、圧倒されていただけの僕も、いつしか腰を突き上げて姉ちゃんの上下動に合わせていた。
「あうう……、ほらボケッとしてないでアンタもオッパイ揉みなさいっ」
苛立った感じに僕の両手をポンポン弾む授乳乳房に押し付けて喘ぐ。
「あ、ああ……、ね、姉ちゃんっ」
僕もなぜだか泣き出しそうな声を出して、それを遠慮なしに揉んだ。
お尻の上下動がピッチを早めて、乱れた長い髪が白い肌に黒く散らばり、姉ちゃんの恍惚とした表情を隠す。
僕の手も生肉で擦り上げられる気持ち良さに力がこもり、オッパイがくびれるくらいに揉み潰してしまい、飛び出した黒乳首からミルクが細いオシッコみたいに噴射した。
「いやあぁーーン、エッチぃーー!!」
姉ちゃんは、このとき初めて快感に浸っていた顔を恥ずかしそうに歪めて甘い声を車内一杯に響かせた。
さらに激しく上下する体が掴んだオッパイを引きずり回すことになり、真っ白なミルクがますます盛大に飛び散って、僕の胸元から顔へと生暖かいシャワーのように降り注ぐ。
頭上で壊れそうな顔でよがり鳴いている姉ちゃんが、ほんの少しの刺激でミルクが吹き出てしまうオッパイに頬を真っ赤にして、それでもお尻の動きを止められずに涙声を上げている光景は、僕の頭までミルク色に溶かしていくみたいだった。
体が煮え立ち、脳細胞がショートして、快感だけが全身を包み込む。計ったわけでもないのに、姉ちゃんと一緒にイッてしまった。
生挿入していて、さすがに中では出せないので、フィニッシュは姉の乳房めがけて発射した。自分でも驚くほど大量に出た。
朝まで母乳を浴びながら、僕は姉ちゃんとハメ狂った。関係はその一度きりで、姉ちゃんからは、
「絶対に秘密にするのよ」
と固く口止めされた。
そのときの姉ちゃんは、子供の頃、お姉さん面で僕にあれこれ言っていたときとまるで同じ顔だった。