覗き魔の私は覗かれる悦びに目覚め(その2)

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覗き魔の私は覗かれる悦びに目覚め(その1)

屋外の覗きにハマり

次の入居人は三十代中盤の男性で、人のことはとやかく言えないが、女っ気は皆無。壁の穴は封印せざるを得なかった。
だからといって諦めたわけではなかった。中古の原付を手にいれた私は当時、野外の恋人たちの戯れを観賞するために、深夜の公園やカーセックスの穴場に出没しだしていたのだ。
暴走族がたむろする六甲は論外でも、遠征すれば服部緑地や万博の跡地などよりどり見どり。ジェット機の発着シーンを真下から仰げる伊丹空港の空き地などは、誰しも浪漫チックな気分になるのだろう、大胆すぎる絡みも何度か目撃していた。
もちろん、屋外の穴場では意外な場面に遭遇することもあり、それは緑地公園に出張っていた時のことだ。
一組のカップルが草むらで抱擁し、濃厚なキスを交わしていたのだが、男の手が女のスカートからパンティを抜きとるところが見えたのだ。
私は間近で見たい思いでじりじりと接近し、カップルまで二メートル弱というところまで近づいた時、ふたりは本番をはじめたのだ。
「……うふうん、ん、あ、うふうん」
抑え気味の善がり声が男の律動にあわせて次第にリズムカルになり、女の腰も動きだした。
ふたりは正常位で、女の足はどうしても左右に投げ出される。私はそのはしたなくもしっとりとした内腿の揺らめきを、うっとりしながら眺めていた。
ところが、その絹のような肌に向かって、一本の腕が草むらから伸びてきたのだから、びっくりだ。しかも、腕は躊躇なく女の足にタッチするではないか。先ず膝頭を撫ではじめ、やがて腿のほうへとじょじょに……。
女とまぐわっている男は律動に大忙しだし、女は恋人の掌で愛撫されているとでも思っているのだろう、はうん、はふん、と吐息を奏でながら腰を振ることに執心し、毛むくじゃらの腕は触りたい放題と言ってもいい。
腕は暗闇に乗じて、オメコまで届いていたのではないだろうか。大胆というか、職人技というか、ベテランになるとこんな楽しみ方もあるのかと感心し、それにしても、性交中のカップルはかくも無防備なものかと考えこんでいると、耳元でふいに囁かれ、今度は死ぬほどギョッとした。
「兄ちゃんも触ってみたいやろ?」
恐る々る首をひねると、そこに居たのは四十前後の男で、どうやら先ほどの腕の持ち主らしい。
「たまにここで覗きやってるやろ?」
しぶしぶ頷くと、見た顔やと思た、と言われ、ああ、そやけど、あいつ等、そろそろフィニッシュしそうや。惜しかったな、また今度、頑張りや、と勝手に同情される始末だ。
屋外の覗きで手を出そうとまでは思わないものの、確かに私は女体に、それも生のオメコに触れてみたかった。目と耳では散々、性交に接していても、肝心の指やチンポは女知らずのままだったのだ。
大学のクラブ活動に所属せず、女性と知り合う機会の少ない私にも、交際してみたいと思う女の子はいるには居た。
同じ学部の子だったが、告白するチャンスはおろか、喋る機会もなくて、ずっと片想いだった。そして、いいな、いいな、と眺めているうちに、彼女は他の男と腕を組んで歩くようになり、私はため息まじりで諦めざるを得なかったのだ。
類は類を呼ぶのか、実のところ私の友人たちもほとんど彼女がいなかった。仲間うちではガールフレンドなどいるほうが不思議で、まったくモテない私は当時としては平均的な大学生だったと思っているのだが、どうだろう。
ただ、童貞のままでいることの焦燥は常にあって、大学三年の夏だったと記憶しているが、友人とキタのビアホールでしこたま酔っ払うと、童貞とはおさらばだ、と奇声をあげながら勢いこんでソープの門を潜ったのだ。
門から出てくるとき、私はすでにソープ嬢の虜だった。溺れたといってもいいだろう。病みつきになって、バイトの金が入ればお風呂屋さんへという状態が暫く続いただろうか。
それでよかったと私は得心している。女性との間に作っていた垣根のようなものが取っ払われて自信がつき、女体への畏れも消えた。構造のわからないものは、やはり怖いのだ。
相手が美人でもあがらずに喋れるようになると、多少はモテるようになった気もする。ついでに、出歯亀中のお触りも抵抗が無くなってしまい、無意識に電車で痴漢などしでかさないよう、自分を戒めていたほどだ。
ゼミにバイトにソープに覗きと、ドサクサまぎれの大学生活は卒業とともに終りをつげ、船場の営業マンになると明けても暮れても仕事の日々だった。
夜釣りのように深夜の公園で粘り強く獲物を待つ時間はガクンと減り、公園通いは月に一、二回がせいぜいだっただろうか。質は落していないつもりでも、趣味としての覗きは永い低迷時代にはいったのだ。
その間、友人の紹介などで、二度ほど女性と交際したが、縁がなかったのか、結婚には至らずだった……。

入れ替わる隣人

まさに凡庸なサラリーマンの典型だったが、三十をすぎて越した吹田駅近くのアパートは当りだった。
部屋は2Kで、壁もしっかりしていた。ところが、天井裏の造作が意外に杜撰で、新築だというのにお隣りさんの部屋の天井裏に、ほいほいたどり着ける。まるで、天井裏から覗きなさいと手招きしているような物件だったのだ。
「……あ、あん、またなのお? あ、あ、そんなに、ん、あ、ああん……」
「仕事中も頭のなかは真澄のことばっかりや。ああ、寝不足で仕事にならへんけど、こんなにええ体やもんなあ」
「んふん、わたしだって、隆志のコレのことばっかり……。ああん、恥ずかしいし、早くいれてえ……」
「結婚してからどんどんスケベになってくるなあ。ほな、いれるで」
「……あ、ああ、ああ、はいってるう。ああ、いっぱいはいってるうッ」
ラッキーだったのはお隣りが新婚さんだったことだ。尼崎の時のようにはいかないまでも、気が向けば天井裏に這いつくばり、若奥様の赤裸々な痴態を心ゆくまで拝ませてもらえる。
夫婦は学生結婚か、と見まごうほど幼かったが、久々に覗き穴を得て、アパートに帰るのがずいぶん楽しくなった。
それにしてもお隣りは暇さえあればセックスセックス。いつも発情している風だったが、幼妻の真澄はたちまち身ごもり、腹が膨らんでいく様子もしっかり観察できた。
「……あふうん、あ、ああん、いいわ、いいわ、おっぱいも揉んでえ……」
「しっかしデカぱいになったもんやなあ。乳首もこんなになるとは……」
「ああん、乳首もおおきくなったけど、すごい感じるのよお。ああ、乳首も揉みもみしてえ、ああ、いい……」
後側位とはいえ、育ちすぎた西瓜並みの腹がぐらぐら揺れるほどの交わり方なので、覗いている私がはらはらしどうしだった。
ただ、屋外ではまず拝む機会の無い妊婦モノだ。今のうちに目に焼きつけてと思いながら、赤ん坊は男かな、女の子かなと勝手に占っていると……。
2Kで子育ては狭すぎるのか、産院、実家と奥さんが留守の間に、またしても引っ越しだった。
突然の別れも賃貸だから仕方ないかと納得していた矢先、次に越して来た人物はひとり暮らしの女性だった。
挨拶にきてくれたときの印象はかなり良好で、年齢は二十二、三だろうか、初々しい福顔に目許が凛としていて、学生時代に憧れていた娘にも似ている。
体つきもほどよい細身で、好みのタイプだ。言い換えれば、男なら誰でも惚れるいい女ということで、私もどうもひと目惚れしてしまったようなのだ。
滅多に味わったことのない感覚に惑いながら、もちろん天井裏に張りついたのだが、綺麗好きなようで、整頓された部屋のなか、本人の体を注視すれば、アバタもエクボなのか、ギュッとくびれたウエストとすんなり伸びた色白の四肢など、文句のつけようも無い。昨今の女で例えればキム・ヨナ級と称しても過言ではないだろう。
乳房も、乳首乳輪のくすみも少なく、これまた美乳で及第点。
男の影がないところも気にいったところだが、女ぶりからして、蝿のようにたかってくる男がいないのは変だと首を傾げていたら、やはりいた。アパートに足繁く来ては玄関先でひとしきりもめ、結局、追い返される男を、私自身、何度か目撃したのだ。
しかも、男は四十すぎのどう見ても所帯持ちで、一目で不倫だとわかる。女が別れたがっているのは、もちろん明白だ。
彼女に好意を寄せるひとりの男として、それは喜ばしい限りだが、あの中年男に抱かれる光景を見られないのは、覗き趣味の人間としては若干、複雑な感じでもあった。
「……ん、んく、くッはう……」
しかし、若いと言っても、彼女も成熟した女だった。四十男に開花させられた女体をひとり淋しく慰めることもあったのだ。
「……ん、んん、はッ、くッはう……」
期待すらしていなかっただけに、なんとも悩ましい姿に感激はひとしおだ。しかも、片手で乳首をこねながら、指先でいじくっていたオメコにはいつしか懐かしい縦笛が……。
「あはう、ん、くは、あ、んくくッ、ああ、んああ、んはああ……」
音痴の私など、中学以来触れたこともないが、彼女はチンポの代用品として利用しているのだ。
先端から十センチは埋没しているだろうか、小刻みに震わせて出し入れし、さらに高みを極めたいのか、蛙泳ぎのように二本の足が空を掻いている。
もちろん、誰にも見せられないあられもない姿だが、腿がひろがる刹那に覗くオメコの内壁は清純なピンク色で、淵に茂った繊毛も淡く儚げ。覗けば覗くほど、惹かれてしまう。
なんとか、この女性を手に入れる手だては……。私は真剣に考えた。というより悩みに近かったかもしれない。
縦笛がオメコから引き抜かれる度に捲れあがる二枚の濡れびらに異様なほどに昂奮しても、恋の病か胸は締めつけられて、覗きでこんなに切なくなるとは、思いもよらないことだった。
ただ、近づく方法も無ければ、親しくなる機会も無かった。
知恵を絞っても、出るのは溜息ばかり。なすすべもなく三十路男の恋心をかこつだけだった。
ところが、いたずらに数ヶ月がたったある夕べ、びっくりすることが起こるのだ。
「きゃッ、いやッ、ああ、離してッ、いやいやッ、ああ、だ、だれかッ」
ちょうど、アパートに帰ってきたところだった。またも玄関先に例の男が来ていて、ふたりでもみ合っていたのだが、いつもとなにか様子が違う。
一瞬、我が目を疑ったが、あろうことか、女の子の腕を掴みながら、出刃を振りかざしているではないか。
「尚子がおらんと、ぼくはもうあかんッ。い、一緒に死のうッ、尚子ッ、死んでくれッ!」
どこから見ても警察沙汰だ。しかしアパートの廊下には私しかいない。
悲鳴も外まで届いているかどうか怪しいもので、私は咄嗟に助走をつけていた。そして、跳びあがったのだ。
「ぐわッ! うう、ううう……」
跳び蹴りが見事、男の鼻にミートした瞬間だった。
倒れた男の手首を踏みつけ、包丁を奪ったところで、覚えとれッ、と捨て台詞を吐き、よろけ逃げる男の姿が見えた。だが、ほっとしたのも束の間、尚子さんが震え泣いているではないか。
蹴りがたまたま効いたからよかったものの、包丁片手に無理心中とは狂っているとしか思えず、いつまた乱入してくるか、しれたものではない。
私は緊急避難として、尚子さんを部屋に匿うことにした。私を命の恩人とでも思ってくれたか、彼女は素直に提案を受け入れてくれ、その夜は身の上話を聞きながら、朝まで過ごすことになったのだ。
跳び蹴りは下心もなく、咄嗟の行動だったが、当然ながら匿ってからの時間は最大限に利用させてもらった。結果として、宮部尚子は一年後、私の妻になるのだが、誰も退屈な惚気話は聞きたくないだろう。
ただ、尚子と結婚してから今日まで、私が幸せだったことは真実だ。女の一生は夫次第とよく言うが、男の生涯もまた妻次第なのだ。
中には中年男に不倫で穢された娘なんぞをなぜ、と訝る声もあるかもしれないが、数々の覗きで耐性が出来ていたのか、過去は不思議なほど気にならなかったのだ。
高校の担任だったという中年教師には、再び乱心されては困るので、今度、そのツラ見せたら、懲免くらいで済まへんで、とだけ言い含め、あとは尚子の肉体から奴の痕跡を消し去るため、私は抱いて抱いて抱き尽し、妻のオメコを私色に染め替えた。
それから早、十七年。私は五十になり、妻も四十歳。めっきり白いものが頭に増えた私だが、妻はまじまじと眺めてもまだ若く、未だ、私を男にしてくれる。
ただ、近頃は屋外も物騒で、昔のようにおおらかな青カンを望むのは難しい。そんなわけで邪道とはわかっていても……。
「……あッはうう、ん、あ、ああ……」
「どや、ええか?」
「……え、ええけど、恥ずか、ひゃうう、ああ、そんなとこ、ひゃ……」
私に言わせれば露出喫茶だが、フェチバーという飲み屋の一角が、このところの尚子のお気に入りなのだ。
ソファに座った私のチンポに尚子が跨り、頻りに尻を振っているのだが、周囲には何人もの見物客が取り巻いて、固唾を呑みながら視姦してくれるのだ。
尚子が我を忘れ、尻を振り乱すころには、誰かの手でスカートが捲りあげられ、尻は触られ放題。エスカレートしてしまうと、妻はまっ裸にされて両乳を揉みしだかれ、いつの間にか、両手で見物人の勃起をしごかされている。
さらには、チンポが出入りしている最中だというのに、びらびらを左右に引っ張る御仁もいて、そんな時の尚子の喜悦と慌てぶりは尋常ではなく、亭主の私でさえ目を瞠ってしまうほどだ。
私自身は若草の匂いを嗅ぎながらが、実は興に乗るのだが、尚子のファンにオメコを広げられて狂い乱れる愛妻の姿を眺めていると、次週もまたこのソファのうえでかな、と思ってしまう私なのだ……。

マダムの浮気癖

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